昔から書くことが好きだった。
子どもの頃の夢は漫画家。あんまり上手ではなかったけれど、絵を描くのが楽しかった。オリジナルの物語の唯一の読者は弟だった。
中学校や高校でも、とにかく書くことが好きで、毎回のノート提出は高評価だった。歴史上の人物の顔をデフォルメして描いては満足して、暗記するのは忘れていた。
社会人になっても、アイディア出しをするときに使うのは決まって無地のノート。マルマンのニーモシネというノートがお気に入りだった。でも、表紙買いをしてしまうから、家には使っていないノートが溜まっていてよく怒られていた(今も)。
そんな僕がトラベラーズノートに出会ったのは必然だったのかもしれない。
トラベラーズノートとは
トラベラーズノートは、文房具メーカーのMIDORI(ミドリ)が手掛けた革カバーの手帳型ノートだ。多くのリフィル(ノートの種類)やパーツ、コラボ商品があり、世界中で愛されている。
何を隠そう、僕もそのシンプルかつ力強いコンセプトと心地よい使い心地にがっつりハマってしまった人間の一人である。
今回はその理由を挙げながら、このアイテムの魅力や使い方について語っていきたいと思う。
HPもオシャレだからどれだけ見ていても飽きない。
参考 HPトラベラーズカンパニートラベラーズノートとの出会い
僕が初めて買った手帳は、ほぼ日手帳だった。
糸井さんが好きで、ほぼ日が好きで、毎日読んでいたから、自然にその選択になった。
ただ、いかんせん、持ち歩くには少し重かった。続けて見染めたのはモレスキン。向かって右側の黄色い手帳がそれだ。
今度は小さかった。「買う前に気付け!」というやつだが、いいなと思ったら買ってしまうのだから仕方がない。
「よーし今度は無地だ」と、ニーモシネの無地を買ってみたが、アイディア出しに使うならまだしも手帳に無地は向いていない。
仕方がないから「手帳はやっぱりシステム手帳」と意気揚々と買い物に出掛けた、そんな時だった。オシャレな本屋の片隅で、そのノートに出会ったのは。
トラベラーズノート?
まず目に入ったのは、革の表紙。
僕は放っておけばどんどん革製品を買ってしまう程の革阿呆なので、一目惚れに近い感覚だった。あの頃はまだキャメル色もなかったから、こげ茶色の表紙に釘付けになった。
値段も意外と安い。うん、そう思えたのはシステム手帳を買おうとしていたからだ。運が良かった。
しかも、システム手帳のように自分で自由自在にカスタマイズができるという。これは買い。間違いなく買い。
こうして私はトラベラーズノートを手に入れたのだった。これが初代。
▲凛々しいではないか。
こうして私とトラベラーズノートの日々が始まった。
トラベラーズノートの3つの魅力
ここからはトラベラーズノートの魅力について語っていきたいと思う。完全に主観でごめんなさい。
オシャレ
もう今更言うまでもない。見たらわかる。トラベラーズノートはオシャレだ。
オシャレなものを持つとテンションが上がる。仕事のモチベーションにもなるし、「ちょっと出掛けてみようかな」ともなる。そこで新しい発見や面白いことに出会えたりするし、自分の好きなものやつながりを広げたりすることもできる。
また、まるで自分がオシャレになったかのような錯覚に陥ることもできる。うん、これは錯覚だから気をつけて欲しい。
自分好みにカスタマイズができる
まず僕が毎日覗いては癒されているURLをご紹介しよう。上記でも紹介したHP内の1コーナー。
参考 みんなの投稿トラベラーズノートブックこれを見ても分かる通り、まったく同じトラベラーズノートはこの世に存在しない。一つ一つが唯一無二。テンション上がるよね。ふふふ。
▲色んなパーツが手帳を彩る。これは挟んで押さえるやつ。キングクリップと呼んでいる。
この自分好みにカスタマイズができるということがトラベラーズノートの最大の魅力だと僕は思う。
手帳サイズはパスポートサイズと長財布ぐらいのサイズの2種類。どちらも、リフィルの数は追い切れないほど多い。コラボ商品や限定商品とかもいっぱい。探すのも楽しみの一つになる。
最近買って良かったのは、このレザージッパーケース。成田空港で見つけた。旅のお供に買った。旅では一度も使わなかったけど、後悔はない。
▲逆側は名刺やカードが入るんです。結構ボリューミー。
リフィルも何枚か挟めるので、スケジュール帳にしてもいいし、メモにしてもいいし、アイディア出しの無地にしてもいいし、日記帳にしてもいい。使わなくて愛でるだけでもいい。使い方は自由である。すべて僕やあなたが決めていいのだ。
持ち運びやすくて実用的
▲パスポートサイズは持ち運びに便利。
もちろん挟むリフィルの量や内容によるのだが、これ、意外と軽い。
軽いだけじゃなく、さすが文具メーカーのミドリが作った渾身のノート、ノートというか紙、紙というか神!書きやすく耐久性も抜群である。こんなテンションで書き殴っても破れたりしない。すごい。
当たり前だけど、このノートはオシャレなだけじゃない。実用性にも優れているのだ。前述の通り、お金やカード等も挟めるから、ちょいとお出掛けなんて時も「ノート一つでオッケー!」なんて場合も多い。
いつでも、どこへでも、誰とでも。まさに旅するノートである。
ただ、これだけベタ褒めしておきながら、僕にもこのノートから離れた時期があった。その理由をデメリットとして記しておきたい。参考になれば幸いです。
トラベラーズノートの3つのデメリット
スマホに負けることもある
アナログ手帳の最大の敵は、スマホだ。
「スマホ一つあればスケジュール管理は大丈夫」なんて言う人もいる。実際、僕も手帳から離れて、スマホでスケジュール管理をしていた時期があった。いつも肌身離さず持っているから結局そっちの方が楽なんだよね。
いかに持ち運びやすいトラベラーズノートとはいえ、スマホの手軽さには敵わない。トラベラーズノートでは写真も撮れないし、音楽も聴けない。また、スマホのようにポケットから気軽に取り出すのは難しい。鞄から取り出す一手間がかかる。
しかし、手軽さ以上に大切なこともあるんだよね。そう思ったから僕はスマホから手帳へと再びスケジュール管理の主力を入れ替えた。
個人的な意見だけど、生きていくには「面倒臭いこと」が大切だと思うんだ。実際、手は第二の脳とも言うし、動かしていると良い考えが浮かんだりするんだよね。
アナログ手帳に戻って1年。今はその選択は正しかったと感じている。ただ、月間や年間で繰り返す予定なんかはスマホの方が管理楽だけどね。モノは使いようってね。
選択肢がありすぎる
手帳を探しているという人にトラベラーズノートをオススメする機会がある。何人かは気に入って使ってくれているのだが、うまくはまらないパターンもある。
僕の営業力不足を除けば、その理由は大体これだ。
リフィルなどの選択肢がありすぎてわかりづらく、「なんだか難しそう」「お金かかりそう」「面倒臭い」と感じてしまうということである。
革の表紙というのも、「お手入れが大変そう」というイメージを持つらしい。ほとんど手入れなどしないぶっきらぼうな感じの表紙が僕は気にいっているのだけれど、どうやら少数派らしい。
まぁ、端的にいえば、トラベラーズノートは「面倒臭そう」なのである。
生きていくには「面倒臭いこと」が大切だと…(以下略)
ちょびっと書きづらい
トラベラーズノートは書きづらい。
サイズが不思議(例えば大きいサイズは縦長)で、紐やチャームのせいで凹凸があり、他の手帳に比べて書くスペースが広いわけでもない。むしろ狭い。
白紙の大きなキャンバスびっちりに絵を描きたい系の人にとってはこのサイズ感はストレスになってしまうかもしれない。
でも、「えー、見た目格好いいし超欲しいんだけど、書きづらいんだったらどうしようかなー」と悩んでいるあなたには、背中を後押しするこの言葉を贈ろう。
不自由を楽しめ。
旅は決して予定通りには進まない。だがしかし、だからこそ心や思い出に残るのだ。予定不調和。それを楽しむのが旅。そして、人生なのかも。なんつって。
さぁ、トラベラーズノートを片手に持って、忘れられない旅を始めよう。
▲一応こういう下敷きもある。
まとめ
早く買えばいい。
なんて冗談は置いといて、ぜひちょっとでも気になるという方は、オシャレな本屋さんなどで実際に手にとって、うんうん唸りながら買うかどうか悩んで欲しいと思う。その時間だって、大切な旅の道中だよね。
あわよくば一歩踏み出して、あなたの素敵な旅が始まりますように。
noteさん